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投資戦略の時間軸を認識して、実行するという話。そのために大切なこと。

投資の世界では、短期的な市場のノイズに惑わされず、自身の投資戦略と時間軸をしっかりと認識し、愚直に実行することが成功への鍵。

投資戦略の時間軸を認識して、実行するという話。そのために大切なこと。

お疲れ様です。Zenです。

「自分のとっている投資判断が、どの時間軸なのか」を考えておかないと大きな失敗をすると考えさせられました。直近で、少し苦労した投資判断と私の心の葛藤を記録しておきます。

先週からアメリカ市場では、小型株(ラッセル指数)に資金が流入しています。こちらはラッセル指数ETF(IWM)のチャートで、窓を開けて10%上昇しています。

ラッセル指数ETF - IWM 日足

実は年初から「小型株への資金流入の可能性」について、メディアでは言われていました。年初はアメリカ連邦銀行の利下げ観測が強く、歴史的に見て、利下げのタイミングで小型株への資金流入があったという根拠からです。

その論調に納得した私は、年初から小型株ETF(以下、IWM)への積み立て投資を始めます。当時指数への投資をしていなかったので、指数への投資をしたかったという動機もあります。

今回のIWMへの投資はチャートで見るほどイージーなものではありませんでした。チャートを一見すると、とても簡単な投資に見えますよね。

その大きな理由は、こちらのチャートです。ご覧ください。IWMとナスダック指数との比較になります。青いラインがナスダック指数です。

Russel2000 vs NASDAQ(青色ライン) 2024/01/01〜2024/07/24

そうなのです。IWMへのロングポジションを積み増している間、ナスダックはどんどん上がっていくのです。毎日のように、ジリジリと上がっていきます。

この状況がいかに辛いか、株をしている人はわかっていただけると思います。

「IWMへの投資判断は失敗だったか?」

正直、6月下旬はIWMへの投資をやめて、ナスダックへの投資切り替えを検討しました。心が折れかけたのです。

しかし、投資において、高いところで買って、安いところで売る行為ほど愚かなことはありません。思いとどまりました。

そして、私はこのように唱え続けました。

アメリカ国内のインフレ再燃の兆しは見られないし、いずれ利下げをするだろう。金利が低下するのであれば、株価は上昇しやすいが、すでに割高なハイテク株が頭打ちになる可能性がある。

そうすると、循環物色で小型株に資金が流入するだろう。今買われていない小型株は、安く買うことができる。アメリカ大統領選が終わるまで、付き合ってみよう。年始の時にそう決めたじゃないか。

ナスダックは上がってるというだけで、IWMを売るのかい?黄色信号すら点滅してないよ。それどころか、ナスダックが上がってるのは、いいことじゃないか。想定しているシナリオ通りだよ。循環物色を待て。

このように念じ続けて、IWMのホールド・積み増しを行いました。具体的には、200ドルを切れば、購入するということを続けました。逆に6月・7月はハイテク関係株のポジションは減らしていきました。

投資戦略を言葉にして、念じ続ける

念仏のように唱えたのです。そう、それはまるで僧侶にでもなったかのように。

今回の教訓は、「数ヶ月〜1年単位の投資に取り組んでいる(少なくともそういう戦略と決めた)」にもかかわらず、「数週間の利益を追いたくなった(感情で戦略を切り替えようとした)」一例でした。

結果として、IWMへの投資を継続できましたが、もう少しのところで、心が折れるところだったので、自分への戒めとしてメモしました。

余談ですが、このポジションは秘密裏に行っていました。それゆえに、自分を信じ続けて、惑わされることなく、ロングし続けることができました。

ポジションを秘密にする理由は、他の記事で解説しています。

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時折、歴史は驚きと感動をもたらします。 最近、トランプ大統領が暗殺未遂事件を奇跡的に生き延びたことが話題となりました。 トランプ大統領の持つ強靭なメンタルは、市場に立ち向かっていくべき投資家にとっても必要なものです。 メンタルに関する投資教訓を3つ紹介しましょう。

ポジションを秘密裏にする理由

皆さんも、心が折れそうになったら、念仏のように唱えてみてください。

指数への投資についても考えることがありましたが、これはまた別の機会にメモします。

自分のポートフォリオの中で大きな割合のポジションを取る場合、指数への投資は心理的な負担が少なく、リスク・リターンのバランスも取れていると感じます。

指数への投資は、個別株に投資するほどリスクも少なく、一年二年単位の投資に向いていて、定期預金・国債に比べるとリターンも見込まれて、「投資の王様」といわれるのも実感できますね。